2011年6月19日日曜日

ウグイスカグラ(鶯神楽)その5

裏山で観察木にしている株立ち樹形で高さ約2mウグイスカグラです(2011.6.13 10:48撮影)。葉陰にオレンジ色の果実がぶら下がっているのを見つけました。


接写した果実です(2011.6.13 10:47撮影)。ミヤマウグイスカグラと異なり果柄や果実の表面に細毛が見られません。果実が赤くないのは日照不足のためでしょう。

2011年6月18日土曜日

イヌウメモドキ(犬梅擬)その4

自宅裏手の風倒木跡地で見つけた樹高約2mのイヌウメモドキの雌株です。タイミング良く満開状態で咲いていました(2011.6.18 13:31撮影)。葉腋に見られる雌花序は3〜4個の雌花から成っています。


雌花の直径は3〜4mm、花弁は濃いピンク色で5個、中心に緑色で短円柱状の子房が存在感を示している一方、その周りにある退化した雄しべは5個で、いかにも貧相です(2011.6.18 13:30撮影)。

アワブキ(泡吹)その2

自宅裏手に自生するアワブキです。開花を心待ちにしていたのですが、樹高4〜5mの主に樹冠にある花序を高枝バサミで採取して見たら、すでに盛りを過ぎていました(2011.6.18 12:11撮影)。


未だ芳香を漂わせている花序を接写して見たのですが、多くの花弁が散ってしまって、本来の小花の形状を理解するのが困難な状態でした(2011.6.18 11:12撮影)。


山渓ハンディ図鑑4「樹に咲く花(離弁花2)」によると「花弁は5個、外側の3個は大きく広卵形、内側の2個は小さく線形。雄しべは5個、1〜2個が完全雄しべで、残りは退化して仮雄しべになっている。完全雄しべは花糸の先端が杯状に広がって葯がつく。仮雄しべは鱗片状で白く、花柱の下半分を包む」と記されています。比較的完全と思われる小花を改めて接写して見ました(2011.6.18 11:14撮影)が、この画像から上記図鑑の記載のすべてを理解するのは難しいようです。

ザイフリボク(采振木)その5

隣接する雑木林で先月白い花を咲かせたザイフリボクです。あれから1ヶ月余り経過して、未熟ですがすでに球形の果実を付けていました(2011.6.13 10:23撮影)。これらの果実は熟すと粉白を帯びた黒紫色になりますが、完熟するのは未だ3ヶ月先、9〜10月になります。


わが家の庭には4−5年前に植栽されて大きく成長した通称「ジューンベリー」と呼ばれているアメリカザイフリボクがあります(2011.6.13 10:54撮影)。ザイフリボクよりもやや早く咲くアメリカザイフリボクの花は、ザイフリボクと見間違うほどよく似ています。ただし、ザイフリボクと異なり、その通称通り6月のこの時期にすでに熟して球状の赤い果実を多数付けています。赤く色づいた果実にはほのかな甘味があります。

2011年6月14日火曜日

ミヤマウグイスカグラ(深山鶯神楽)その3

自宅のすぐ裏手で昨年見つけたミヤマウグイスカグラです。今年は赤い果実が多数見られます(2011.6.13 10:49撮影)。


赤い果実の表面だけでなく、果柄にも、葉にも、葉柄にも、細かい毛が密生しています(2011.6.13 10:50撮影)。

タンナサワフタギ(耽羅沢蓋木)その5

裏山で“観察木”になっているタンナサワフタギです。サワフタギには多数の小さな果実がすでに見られましたが、タンナサワフタギは花がちょうど散ったところです(2011.6.13 11:20撮影)。葉は倒卵形で、どの葉の先端も尾状に急に細くなっています。


葉の鋸歯が鉤状で内側に曲がっている様子がよく判ります(2011.6.13 11:20撮影)。


サワフタギの葉と一緒に並べて見ると、鋸歯の形状の違いがさらによく判ります(2011.6.13 11:26撮影)。下側の葉がサワフタギ、上に載っている葉がタンナサワフタギです。

サワフタギ(沢蓋木)その3

その2で紹介した自宅裏手に自生するサワフタギです。花が終わり、小さな未熟の果実が多数見られるようになりました。葉をよく見ると、葉は枝先に近いほど大きく、幹に近づくほど小さいように見えます(2011.6.13 11:17撮影)。


葉は楕円形で、比較的浅い鋸歯の切れ込みがよく判ります(2011.6.13 11:17撮影)。

2011年6月10日金曜日

ナワシログミ(苗代茱萸)その3

裏山で2009年11月に見つけ、昨年10月に開花を確認しています。果実は寒い冬の間にゆっくりと大きくなったようです(2011.5.9 16:47撮影)。「熟して色づくまでもう少し」ということで楽しみに待っていたのですが、一昨日行って見たら、野鳥に食べられたのか、果実はすべて無くなっていました。

サンカクヅル(三角蔓)

裏山で数年前まで植林ヒノキ林だった伐採跡地で、ムラサキシキブなどの灌木に絡まっている見慣れない蔓性木本を見つけました(2011.6.8 14:33撮影)。


葉は草本に見間違うほど柔らかい薄手です。その名の通りの「三角」には必ずしも見えない葉もありますが、明らかに他のブドウ科の葉とは異なった形状であり、その意味では、アマヅルと共に三角形と言っても良さそうです。ただし、アマヅルの鋸歯が凸形波状であるのに対して、サンカクヅルの鋸歯は凹形歯牙状です(2011.6.8 14:34撮影)。


葉の付き方は互生ですが、葉と対生して円錐花序が出ています。この花序には小さな球状の蕾が多数見られます(2011.6.8 14:33撮影)。

アワブキ(泡吹)

自宅裏手の枯れ沢に自生している樹高4~5mのアワブキです(2011.6.5 10:37撮影)。以前から気になっていたのですが、周りの雑木と混み入っていて撮影し難いので投稿が遅れていました。「葉で見わける樹木(増補版)」(林将之著)において最大の樹種グループ[不分裂ー互生ー鋸歯ー落葉](種数72)に属しているにもかかわらず、幸運にも、リョウブと一緒に最初に記載されていて、すぐに見つかりました。


葉は長さ20cm前後の長楕円形、ほぼ平行な側脈が20~30対でよく目立っており、それぞれの側脈の先端が芒状の鋸歯になっています(2011.6.5 10:36撮影)。


幹径は約15cm、樹皮は灰色で小さな皮目が見られます(2011.6.5 10:38撮影)。


枝の先端のほとんどすべてに大きな円錐花序が見られ、直径1mmにも満たない小さな球状の蕾が多数付いています(2011.6.8 14:20撮影)。山渓ハンディ図鑑4「樹に咲く花(離弁花2)」によると、花は直径3mmほどで芳香があるそうです。開花を心待ちしています。